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2017年12月 6日 (水)

李 政美トーク&コンサート

仕事帰りに京阪電車に乗り換え、枚方市に。「まいかた」ではなく、「ひらかた」。誤りを逆手にとって、市を宣伝している。

メセナ枚方会館で、李政美(い ぢょんみ)さんのトーク&コンサートに参加した。タイトルは、「自分を愛し、人を愛すること」である。枚方市人権週間事業のイベントで、無料である。竹田裕美子さんのピアノである。手話をする人や、字幕つきの、障がい者に配慮したコンサートである。

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李 政美さんは,東京の葛飾生まれの在日コリアン二世である。小さい頃のことから、歌を作り始める頃のことまで、半生を淡々と語った。小さい頃のことで印象に残っているのは、李さんの家は廃品回収業をしており、あまり働かない父親が懸命に働く母親に暴力を振るうのが嫌でたまらなかったと言うことである。寒い日には道に水を撒いて、氷で父が滑って沁んでくれたならとまで思ったそうである。
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それに対して母親は必死に働き、子どもたちを育ててくれた。その思いを、「遺言」の歌に込めて歌った。「幻の荒野にいつか 立ちつくす子に 母は霜よけの草であったと 母も忍ぶ草であったと 一陣の風よ 伝えておくれ」。
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国立音楽大学を卒業しても、音楽とは無縁であったという。定時制高校の講師を務めて、在日や部落出身などの、荒れた子どもたちと接する中で、李さんは自己の立ち位置に目覚めた。今まで忌み嫌っていた、在日コリアンから遠ざかるような生き方から、在日コリアンとして生きるというアイデンティティーを身につけていった。そして、自然とその中から数々の歌が生まれた。

「京成線」、「ありのままの私」、「生きようよ」、「ありがとういのち」、「そのままで大丈夫」などを次々に歌った。

「わたしと小鳥とすずと」は、聴衆と共に手話を交えながら歌った。
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李さんはチャングーを持って、聴衆のみんなと「アリラン~珍島(ちんど)アリラン~密陽(みりゃん)アリラン」の朝鮮民謡を歌った。
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李さんの両親は、済州島の生まれである。現在、韓国と朝鮮民主主義人民共和国の二つに分断していることを悲嘆していた。そして、ミサイルの発射への過剰な防護について、在日コリアンの子どもはどんなふうにそれを思っているだろうかと、心配していた。在日コリアンへのヘイト(特に子どもに対して)についても、真摯に非難していた。

李さんは、平和や人権について、しなやかに自分の意思を訴え続けている。
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枚方人権まちづくり協会の方から、花束を戴いてとても嬉しそうだった。時間を延長して、更に「ローズ」を歌った。聴衆はみんな、深い感動の中に包まれていた。
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李 政美さんの思いが切々と伝わってくる、すばらしいコンサートだった。本当に「自分を愛する」ならば、「人を愛すること」につながることに気づかされた。他者愛を伴わない自己愛は、偽物である。
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李 政美さんの透き通った声が、いつまでも心のなかに響いていた。

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コメント

「さんさ」で聴いた李政美さんのイムジン河は
今でも心に焼き付いています。
もう一度彼女の歌を聴きたい。

江雄さんの最後の下りの文章
>本当に「自分を愛する」ならば、「人を愛すること」につながることに気づかされた。他者愛を伴わない自己愛は、偽物である。
という言葉も素晴らしいです。

投稿: 紅ちゃん | 2017年12月 8日 (金) 22時29分

紅ちゃん、コメントありがとうございます。
李政美さんの清澄な声や、思いを込めた歌唱は、本当に素晴らしいです。
全国各地でコンサート活動をされているので、ぜひ参加してみてください。

利己心の勝る私ですが、少しでも利他心を心がけています。

投稿: 江雄 | 2017年12月 9日 (土) 06時27分

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